ウクライナの戦争が続いています。
この戦争は、従来にない劇場型?でリアルタイムで世界に配信されている。戦車などに知見の無い人も多く、変な報道や話題も気になります。
そこで、蛇足となりますが、戦車に纏わる話を書いておきます。
戦車とは?
”戦うための車” ですから、火力があれば良い。極論すると、自家用車に銃を乗せたら戦車になってしまいます。それはちょっと違いますね。
普通の戦車の定義は、火力・防御力・機動力などを併せ持ち、対戦車戦が出来る車両位の意味合いでしょう。
また、見た目で追うと、キャタピラ付きで旋回砲塔を持っているのが普通。
ウクライナ戦争の初期ニュースにて
ロシア軍の戦車が攻めてきたという映像がありました。しかし、そこに映っていたのは、戦車ではなくて装甲車。それも、BTR 程度のものでした。
この車両は、8個のタイヤを持つ車で、基本は兵員輸送車です。手を加えて小型の旋回砲塔を乗せていますが、戦車ではなく装甲車。
幾つかのニュースを見ていたら、初期の侵攻組は治安部隊だったらしい。だったら、戦車というより装甲車で来るでしょうね。
BTR(組み立て途中) |
今時の戦車
上にも書きましたが、基本的にキャタピラと旋回砲塔で判断出来ます。
キャタピラにするのは、重量の分散です。車体が50トンとかあれば、地面に減り込む。これを防ぎつつ、機動力を確保するには必須になりますね。
なお、キャタピラで重たい車体でも、1000馬力以上のエンジンを搭載していたら、時速50km 以上で走れたりもします。機動力は高いのです。
主砲は120mm クラスを積んでいます。弾薬も2種類位は使い分けているでしょう。
大きな大砲を積んで走る。これだけでも大変ですが、高速で走ることも出来る。強い装甲で身を守ることも出来ます。更に、走行中でも射撃できるように、砲安定装置もある。
ウクライナ戦争で出てくる戦車
旧式戦車という感じで捉えて良いと思います。
基本はT72 です。1972 年制式?のロシア戦車がベースで、それを改良して使い続けている。ダメとは言いませんが、色々と無理もあるでしょう。
現代では戦車の通常防御力は弱いと言わざるを得ません。攻撃側の兵器が強くなり過ぎています。分厚い鉄板も、簡単に貫通されてしまう。
これに対処するため、リアクティブアーマーや複合装甲などがあります。
戦車の映像を見て、砲塔に四角い箱が沢山貼り付けてあれば前者です。後者の場合は、新しい戦車の必須パーツですから、T72 ベースでは出てないでしょう。
携行兵器(手持ちで使う対戦車ミサイル)
昔から、手持ちで使う兵器はありますし、今でもRPG とかは良く使われています。しかし、戦車の性能が上がると役に立たない。
新しい攻撃手法として、高性能なミサイルにシフトして来ます。ニュースでも、これらを取り上げていました。
戦車は分厚い装甲で守られていますが、部位によって防御能力が異なります。正面が最も強力で、次に側面。後部は弱く、天面や底面はもっと弱い。
だから、攻撃する側は弱いところを狙います。
戦車戦だったら、後ろを打つと効果的。
地雷などで、底面を狙うのも良いでしょう。待ち受けしか出来ませんが。
ミサイルの場合は、空を飛ぶことから上から狙う手法もあります。天面は装甲も薄いですし、強化してあってもハッチやセンサーがあることから、当たれば効果的です。
戦車は自家用車と違う
当たり前と言われそうですね。火力とか、そういうのはもちろん違います。
しかし、素人目線だと勘違いする部分も多いため、指摘しておきます。
まず、脚が短い。短足じゃなくて、走行可能な距離が短いのです。燃費も最低。したがって、長距離ドライブは出来ません。
戦争に使うためには、貨車やトレーラーで運ばないとならない。かなり大変です。
仮に、ある程度の距離走れるとして、実施したら、、、、。
運転している人の疲労は激しく、同乗者もへたばります。
エアコンなんて付いてませんし、振動や騒音は激しい。
ついでに、キャタピラは切れますよ。都度、止まって修理です。
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