2024年12月8日日曜日

模型業界の目線から 数の重要性

模型界隈には、プラモデルは元より、フィギュアやプライズ類などもあります。

また、ノベルティみたいなものや、アパレル系、コラボの食品なども見ますね。

 

これらの製品は、それぞれ性格が違うとはいえ、生産数が重要な要素を持っています。

分かりやすいのは模型そのもので、金型という重たい投資が絡む故です。


金型のコストは一概には言えないですが、1000万円位でも驚きはありません。

特に高精度の物や、時間を掛けて調整する完成度の高いものは高価です。


プラモデルの場合、そんな金型を複数個作っています。

金型だけで数千万。そんな商品も普通にある訳です。

投資が大きければ、それは商品価格に跳ね返ります。


仮に金型が1000万だとして、生産数1000個なら、一つの製品に掛かる負担は1万円です。

ベースが1万円位の製品でも、金型の償却を乗せたら単価は2万円になるでしょう。

通常は何回も再生産する前提で考えるでしょう。そうしないと、売れる価格にならないからです。

生産数を合計1万とすれば、製品に掛かる負担は一個当たり千円です。

その位なら、何とかなると考えられますね。



少し前に、太陽の塔の模型を組みました。

あれの製品価格は2万弱です。

1回の生産数は不明ですが、そんなに多いとは思えません。

さらに、ライセンス料が掛かります。少なくても5%くらいは支払うでしょう。

2回目以降の生産は可能な筈です。

人気のあるコンテンツであり、ライセンスも取れる見通しはあるでしょう。


金型については、5型位はあったような気がします。(うろ覚えです)

全体に高精度な金型ではないとお見受けできますので、それ程の重たいコストは無さそうです。しかし、それでも1000万は下らないように見えます。(あくまでも、個人的な感想)

こんな感じで、コスト計算しつつ単価が決まって来ます。



別の話として、一見同じような模型が異なる価格で売られているケースがあります。

エンドユーザー目線では、似たようなものであれば、価格も同程度と予測するものです。

しかし、価格は2倍以上違う場合もあります。

 

その理由は複数考えられます。

1つ目 ライセンス料が高い

2つ目 ライセンスの期限がある

3つ目 生産数が少ない

4つ目 再生産できない

5つ目 利益を多く載せている


例えば、何かのライセンス商品だとすると、そのために5%くらいは価格が上がります。

金型投資があるのに、販売期限が切られたり、実質再生産不能だとすれば、強く価格が上がります。

そもそも、ニーズが低くて生産数が少ないと、相当な高い価格になるでしょう。

利益云々は、普通は考えにくい。高すぎれば売れませんから。


少しマイナーなライセンスで、1回のみの生産。

精々販売期間は3か月くらい、且つ、金型投資を回収しないとならない。

大量には売れないから、少量生産になる。

そんな製品は沢山ありそうですし、お値段高くても自然な成り行きなのです。

 



0 件のコメント:

コメントを投稿