ネットの話を眺めたり、商品の動向を横目に見ていると色々と思うところがある。
言わずと知れた、作る側と買う側のズレのようなもの。
昨今では転売という陰の力も気になります。
皆大好きなガンプラ。
発売時には行列が出来るのは良いとして、買えない話が多い様です。
せっかく欲しい人が居ても手に入らない。
どうしても買いたいなら転売屋から、、、。異常ですね。
売れるなら沢山作るべきでしょう。それは正しい。
何故少ないのか、足りないのか。
製品が開発され発売に向かう場合、受注活動が行われます。
販売店や問屋などに対して、新製品を告知して注文を貰う訳です。
この時、販売店ではエンドユーザーに対しても告知しますし、予約を取ったりします。
メーカー側は予約の数を集計します。
エンドユーザーの数字は直接分からないでしょうが、販売店や問屋からのオーダーを受けて全体を把握して生産に向けて動くのです。
通常、生産数は注文数より多く設定されます。ショートしては不味いですし、不良品交換用なども考慮しているでしょう。
通常と書いたのは意味があります。
例えば、異常に多い注文が来た場合や、最初から生産数が少ないケースがそれに該当します。そんな時は、注文数を減らしてもらうように調整・相談することになるでしょう。
限定1000個と告知しても、1万の注文が来ることもある。
何時も不足する商品だったら、普通は沢山の注文を入れる筈です。
十分足りるように沢山発注するはずが、そうはなっていない。それは何故か?
仮に大量に発注して売れ残ったら?
それらは全て販売店や問屋のリスクになります。
また、昨今はアクティブに発注数を増減することも少ない傾向がある様子。要するに、何時も大体同じ数しか発注されないのです。(推測)
生産数が多かったら転売屋も警戒するでしょう。
彼らが買わないとお店に商品が溢れませんか?
そこまで考えれば、生産者も販売者などもリスクは取らないでしょう。
バンダイも色々考えていると思います。
大量発注になりそうなら、相談して調整位するでしょう。
在庫が溢れてしまうと、後々問題になるのは誰でも推測出来ることです。
メーカー側は単品だけを見ている訳ではありません。
年間計画はもちろん、その先も頭にあるでしょう。
全体的なボリューム、生産キャパ、市場の許容量なども計算しているものです。
昔は沢山の量が供給されていました。
模型だけではなく、あらゆるものが大量生産された。そして、それなりに売れました。
しかし、今は違います。
生産や販売は在庫を持ちたくない。売れ残りは損失に繋がります。
この思想は大きな会社程厳しい。バンダイなら尚更至上命題ではないかな。
生産数は少なく、流通量も少ない。
お店もストックは最小限。それで普通に回るのが、現代日本の市場なのです。
何かあれば、即ショートです。
災害時にお店の棚が空になる。トイレットペーパーが品切れ。
そんな話は何度も見ましたね?
緊急で必要な背景はありますが、そもそも通常クリティカルな市場なのです。
さらに、エンドユーザーもストックしていない。
モノ余りと言われつつ、実は物がないという世界です。
お店にはいつもモノがある。
しかし、それはあまり売れないから。生産も流通もそれに合わせてあります。
ちょっと売れたら即ショート。それが現実。
ガンプラの話と多少逸れていますが、基本は同じようなものでしょう。